デュラララを見て思ったこと

デュラララ最終回見た。
なんか、ありがちな所に落ち着いてしまってちょっと期待はずれかなーという感じ。まあ、面白いのは確かで普通のアニメよりずっと良い作品なのは間違いないけど。
自分は「とても重要で代わりが効かないと思っていたもの」が実は「どこにでもあるありふれたもの」だと気づく、まあ高校生くらいでありがちな感覚をやってくれるのかなーということを思っていたんだけど、最終的には妖刀罪歌とか銃で撃たれても死なない静雄とか出てきて、挙句にチンピラの抗争に巻き込まれて仲間に助けられて、となってこれ完璧に非日常系じゃん!だまされた!という思い。
前半13話ではまだ自分の思っていたような展開で、セルティの存在のような非現実の要素を入れつつも主軸は日常系というもので期待通りだったんだけど。誠二と美香の関係というのが正にそういうもので、誠二がセルティの首だけを愛していると思っていたら見てくれだけ同じ偽物に騙されてるということがが分かったときの、ああそうか所詮そんなもんなんだよなぁという悟ったような感覚にはかなり覚えがあって、非常に共感できた。周りの人たちもこの謎を追いかけているようで全然追いつけていなくて、いろいろ手を広げて頑張ったのに結局美香が打ち明けることで全てが収束してしまうという結末で、まあ人のやることって複雑な意味があるように見えても結構簡単な落しどころにハマっちゃうんだよねという無力感を演出している。
それと比べると後半はなんだかなぁ。特殊能力を持ってる人ばかり主役に据えてしまったというのもあるんだろうけど、冒頭で帝人の言ってた「終わってみればなんということのない、どこにでもあるような経験」*1という感覚が薄い気がする。少なくとも自分はこういう隠し事をして裏切って裏切られたと思い込んで、な経験はしたことない。
もっとこう、当たり前の出来事を大げさに描いて、最後に「どうってことないじゃん」で締めるようなものが見たい。端的に言えば虚無感が欲しい。

*1:細かい表現は忘れたけどこんなニュアンスだよね?