トロン:レガシー

ふと思いついて観てきた。初めての3D上映体験。
いきなり映画と関係ない所だけど、3Dメガネきつい・・・。裸眼にかける分には問題ないんだろうけど、元々眼鏡かけてると3D眼鏡をちゃんと支えられないので、眼鏡を顔に押し当てるようになってちょっと痛い。眼鏡まで包み込めるようなゴーグルタイプが欲しい所。
映画の方は、とにかくビジュアルがきれい。特にサイバー空間らしさを演出するため、ワイヤーフレームとかパーティクルをふんだんに使っているのが、3Dによる奥行きの表現とかなり相性が良い。映画の前半がほとんどこの新しい演出の威力を見せつけるための場になっていて、「ゲーム」でディスクが飛んで行く描写や、バイクのスピード感など、CGならではの非現実感を3Dがうまく増幅して迫力のある映像を作り出している。3Dと直接関係のないところでも、バイクの構築シーンや走行時の軌跡、プログラムが砕けたときのパーティクルなど、とにかく観ていて気持ちがいい。全体的に少しグローがかかっていて、透明感のある光の演出も良い。
後半はストーリーの回収。ぶっちゃけた所ストーリーはたいしたことない。3Dを活かしたアクションパートも少なくてちょっと残念。個人的にはストーリーはほとんど無視して前半のノリのまま映像表現としての作品にしても良かったと思うんだけど、まあコストとか興行的な問題とかいろいろあるから無理だろうなぁ。
総合すると、3Dの可能性を示したという点では画期的な映画だと思う。下手にリアルさを売りにするよりも、こういうサイバーパンクような「作り物」の方がずっと相性のいい技術なのは間違いない。今すぐどうこうというものではないけど、3D技術の使い方として一つの指標にはなりえるんじゃないだろうか。